<メンズきものスタイリング>夏のメンズルック6スタイル!

ろっこやのメンズきもの 夏のスタイリング6ルックが完成!

ゆかたや、単衣として秋口まで着られる綿麻きもの。涼やかな洗えるきものを正統派から洋装ミックスまで、
それぞれのスタイリングのポイントをチェック!


Styling by
ハミルトンヒロコ(以下ろっこ)
伝統とモダンを融合させたデザインが人気のきものブランド〈ろっこや〉代表

前職は美容師として雑誌やショーなどのヘアメイク・着付を手がける
「その人の持つ魅力を引き出す」ことをモットーとしている

ー今回のスタイリングコンセプトは?


ろっこ
綿麻きもの<Mythology>シリーズは、洋装ミックスでエキゾチックに
逆に注染ゆかたは、着かたはシンプルに
アイテムが少ない季節ならではの、足し引きにこだわり、ふり幅を大きくスタイリングしました
スタンダードからパリピまで、様々なバリエーションをお楽しみください♪

ROCCOYA Style 01 – 播州織 Mythology Ash


ろっこ

インテリジェンスと清涼感あふれるモノトーン 帯締めをプラスしてほんの少し”ハズし”を

パリッとした白シャツにアッシュグレイの綿麻きもの。サマースーツのようなイメージですっきりと

足元はカジュアルにサンダルだけれど、レザーの質感できちんと感をもたせて
古代の壁画のようなタッチのメンズ兵児帯に、ブラック×シルバーの帯締めをアシンメトリーに結んで
”マジメすぎない”ハズしでオトナの余裕を

きもの:播州織 綿麻:Mythology<Ash>
メンズ兵児帯:mural<ミューラル>
帯締め:冠組リバーシブル:さきがけ<銀×黒>
その他小物:スタイリスト私物

ろっこやオリジナルデザインのMythology文様を綿麻ジャガード織で表現
一般的なダマスク柄は植物、果物、花柄などを使って繋がったように繰り返すデザインですが
Mythologyのダマスク柄は、少し毒のあるモチーフ

ガスマスク、フラスコと炎、ヘビとネズミ、注射器・・・
近づいてよく見ないと気付かない、密やかなオトナの遊びゴコロがあるきものです

ROCCOYA Style 02 – 播州織 Mythology Navy


ろっこ

テーマは<アメカジウェスタン>きもの以外はすべて洋装アイテム!

アメリカンカジュアル(American Casual)とは、ジーンズ、スニーカー、シャツなどシンプルで着やすく、動きやすいラフなファッション

白Tシャツの上にさらりときものを纏って、帯代わりにレザーのバックルベルト・腰にチェックシャツ・テンガロンハット・・・
ウェスタンアイテムをミックスしてワイルドに♪

きもの:播州織 綿麻:Mythology<Navy>
その他小物:スタイリスト私物

深い艶感ネイビーカラーのきものは、アメカジの定番”ジーンズ”のように包容力抜群
帯もベルトを巻くだけなので、カンタン&楽ちん!腰に巻いたチェックのシャツが絶妙なアクセントに◎

きものに興味があるけど何から揃えれば・・・という方でも、気軽にチャレンジできちゃいます♪

Mythology綿麻きものは、兵庫県西脇市で特産とされる<播州織>
200年以上の歴史と伝統を誇る先染め織物で、 豊かな色彩、光沢の良さ、ソフトな肌ざわりが特徴です

どんな人にも似合う<ネイビー>だけれど、ジャガードで織りなされた艶感のある素材感は唯一無二。1枚あると重宝するアイテムです

ROCCOYA Style 03 – 播州織 Mythology Copper


ろっこ

テーマは<Bohoスタイル> 自由気ままな旅人

<Boho>とは、芸術的で自由気ままなスタイルのBohemian(ボヘミアン)と、
ファッションやアートの中心地、ニューヨークSOHO地区のスタイルをミックスした造語

このスタイルも、きもの以外すべて洋装アイテム
カーキの綿麻シャツにネックレスをラフに重ね付け、帯の代わりにスカーフを巻いて、ヴィンテージの煙草入れをアクセントに渋さを醸し出して

ハットやアクセサリーなど、アイテムが多いときは色や質感を揃えるとGOOD
アースカラーやレザー素材で全体をまとめて、ポイントに同系色のイヌを・・・というのは冗談ですが、馴染んでいますね(笑)


(図)お澄まししたけど回収される瞬間

この子はダックスフントのナシくん
撮影の時連れてきたら、「オレを撮るんでしょ?」とカメラ前にお利口に座っていたので、急遽モデルをお願いしました(笑)

きもの:播州織 綿麻:Mythology<Copper>
その他小物:スタイリスト私物

光の当たり方で色の印象が変わり、様々な表情を生み出す播州織木綿

高級ブランドのシャツなどで有名な播州織をろっこやオリジナルで、特別に織ってもらいました
播州織木綿の柔らかさに、軽くて風を通す麻をブレンドして爽やかで高級感のある仕上がりに。ほのかな透け感が清涼感を誘います

鈍く銅色に艶めくダマスク柄の陰影が、上質な質感を際立てます

播州織シリーズは反巾が大きいので、裄がたっぷりとれます♪
腕が長く、お誂えでもなかなか思うように裄がとれなかった方、是非ご相談ください♪

ROCCOYA Style 04 – 注染ゆかた:Celtic<ケルティック>ペールグリーン


ろっこ

冷涼カラーですっきり正統派

注染ゆかたは夏の気軽なお出かけやお祭りにぴったり。涼しさ重視ですっきりとスタイリングしました
深い海のようなペールグリーンに、流水紋の上に揺蕩うタコの角帯をきりりと結んで潔く

帯位置は低すぎず、高すぎずな位置に結んでスマートに。
洋装ミックスでスタイリングしているMythology シリーズは、これより帯位置を低くしているのですが、女性と同じで、男性も帯位置で印象が変わります
高くしすぎるとこどもっぽく、少し低くすると粋な感じに。洋服でいう「腰履き」の感覚でしょうか(笑)

足元はカラスの畳表に紬の鼻緒。職人のこだわりが詰まった上質なアイテムは、全体の印象を引き締めます

注染ゆかた:Celtic<ケルティック>ペールグリーン
角帯:モアナ
その他小物:スタイリスト私物

アイルランドの伝統文様であるCeltic knot<ケルティック ノット>一本の紐がループするデザインになっています
永遠や、調和などを意味する吉祥文様を、日本の伝統的な注染で表現

注染(ちゅうせん)とは、糊で防染し重ね上げた生地の上から染料を注ぎ、模様部分を染め上げる伝統的な型染め技法のひとつ
裏表が無く染め上がるのが特徴で、他の染色方法では味わう事の出来ない独特の風合い、絶妙なタッチや立体感を醸し出します

メンズきものとしても、レディースにも。カップルで誂えるのも素敵です

ROCCOYA Style 05 – 注染ゆかた:Celtic<ケルティック>チャコール


ろっこ

粋でいなせな下町スタイルリスペクト

昭和初期の神田や浅草・・・下町のいなせなスタイルから着想を得てスタイリング
カンカン帽や黒縁眼鏡でレトロ感を出しつつも、メンズ兵児帯のギラギラ+帯締めで未来的な要素をプラス
帯締めはあえて斜めに結んで格好良く♪
またまた帽子の色とマッチしたダックスフントがポイントに(笑)

近頃はメンズも愛用する<帯締め>だって格好いいですもんね
シルバー×ブラックのリバーシブル帯締めは男女ともに使いやすいクールな配色
飾りとし結んでも素敵ですし、結ばずに帯締めで固定する #帯結ばない帯結びをメンズで活用しても素敵

#帯結ばない帯結び ・・・ 大阪で着付け教室を主宰するayaayasさん考案の帯結び

注染ゆかた:Celtic<ケルティック>チャコール
メンズ兵児帯:ヴォリュート ブラック
帯締め:冠組リバーシブル:さきがけ<銀×黒>
その他小物:スタイリスト私物

職人がひとつひとつ丁寧に染める注染ゆかた。暈しやにじみが独特の風合いを醸し出し、あたたかみを感じます
チャコールグレーの配色はクールにもモダンにも。あらゆるスタイルにマッチします

ROCCOYA Style 06 – 注染ゆかた:Celtic<ケルティック>ミックス


ろっこ

ネオンカラーのパリピ仕様で夏の視線釘付け!

フェスやお祭り、盆踊り。夏の熱いイベントを盛り上げるパリピスタイリングが爆誕!

金紫のしごき兵児帯に蛍光ポシェット、二枚歯下駄にミラーサングラス。どこからみてもご機嫌なルック

浴衣、帯、下駄。アイテムはすべてスタンダードながら、質感、小物で思いきり遊んで個性的に
蛍光&オーロラカラーのポシェットは前にも後にも。携帯やお金を入れて身軽にどこへでも行けます♪
しごき兵児帯はレディースにもメンズにも。帯結びができなくても巻きつけちゃえば完成です◎
ゆかたのシーズン、ハメを外して夏を思いっきり謳歌するのも一興かと♪

注染ゆかた: Celtic<ケルティック>ミックス
しごき兵児帯: 牡丹 金紫
その他小物:スタイリスト私物

グリーン、イエロー、ネイビーブラックをミックスしたコントラスト強めの配色 Celtic<ケルティック>ミックス
派手ですが、意外に肌馴染みの良い万能カラー。白っぽい帯であわせると涼し気にも♪

Celtic<ケルティック>シリーズ、同じデザインでも色やグラデーションで異なった印象を与え、あわせるアイテムで自由自在にスタイリングをお楽しみいただけます。

ー夏のメンズきものは、袷の時期よりさらに気軽にチャレンジできそうですね


ろっこ

普段きものは着ないけど、夏にゆかたは着たい、という方、とっっても多いと思います
実際、夏の催事では若いカップルが「はじめての浴衣」に選んでくれることも♪
襦袢もいらず、難しい補正や帯結びもなくさっとチャレンジできてしまうので、まずはゆかた1枚からはじめてみるのもオススメ!

前回もお伝えしたことなのですが、TPOや、フォーマルな場所でなければ、ファッションとしてあらゆる着こなしを楽しめます♪
正統派からパリピまで、少しでもスタイリングの参考になったり、楽しんでいただければ幸いです!

ーメンズスタイリング、次回もどうぞお楽しみに♪

ろっこや

Official HP / Webshop / instagram(公式) /instagram(スタッフ日常) / twitter / facebook


秋冬メンズスタイリング特集ページはこちらから♪