20 11月 <ろっこや×TSUBAKIAN>スタイリング対談 vol.5
同じきものを、同じモデルで 異なるアプローチで「魅せる」 ろっこやのきものを<ろっこや>・<TSUBAKIAN>の2ブランドがスタイリング モデルを務めたのは、TSUBAKIAN モリタマミさん それぞれのスタイリングテーマやポイントを語ります! ろっこやハミルトンヒロコ(以下ろっこ) 伝統とモダンを融合させたデザインが人気のきものブランド〈ろっこや〉代表 前職は美容師として雑誌やショーなどのヘアメイク・着付を手がける 「その人の持つ魅力を引き出す」ことをモットーとしている TSUBAKIANモリタマミ(以下マミ) スタイルアップコンサルタントとして、パーソナルカラー、骨格診断、着付レッスン、ポージングレッスンなど、なりたい自分になるサポートを行う オリジナルブランド〈TSUBAKIAN〉では、【美しい装いを心がける】 をコンセプトに、デイリーに使えるアイテムを取り揃える ろっこ 約1年ぶりのマミさんとのコラボ撮影!お待たせしました♪ 同じきもの、モデル(マミさん)をろっこや・TSUBAKIANがそれぞれスタイリングして、印象の違うルックを表現する、というコンセプトの撮影企画。 今回は、ろっこやの新作きものbrume<ブリューム>2色+dahlia<ダリア>の3ルック♪ (brume新作は本当は3色なのですが、1色は仕立てが間に合わず・・・涙 次回にご期待ください) マミ 久々の撮影、今回も楽しかったね~! 今回もろっこや、TSUBAKIANそれぞれのスタイリングをお楽しみいただければ幸いです♪ ーそれぞれのブランドのスタイリングのテーマや特徴は? ろっこ ろっこやのスタイリングは「妖艶」「モガ」「小悪魔風」と各ルック毎にテーマを変えました。 着付けもそれぞれのテーマに沿って、衿の角度、帯位置など拘っています。 それぞれ印象をガラリと変えて、マミさんのポテンシャルの高さが余すことなく発揮された3ルックになりました♪ マミ TSUBAKIANのスタイリングは、新作のbrume2色は「クラシカルな双子姉妹」dahliaは「都会の夜遊び」をイメージしています。 今回は、「ワンピース感覚で着るきもの」「普段使い」をポイントにしていますので、コーディネートを組む際の参考にしやすいかと♪ ー各スタイリングの詳細をお聞かせください ROCCOYA Style ― brume<ブリューム>佳夕(かせき) ろっこ テーマは<妖艶> キュートなイメージのあるマミさん。 そのマミさんをキュートの対局である妖艶にするのは本当に楽しかった! 深い赤紫〜薄紅藤色の暈しが美しいきものを、しっとり着こなしてもらいました。 煌びやかな兵児帯を2本使いで片流し結びに、後ろには房がピンクの丸ぐけも飾って。 動きに沿ってきらり、ひらりと揺れる様は、流麗な魚の尾ひれのようにも見えます。 帯締めにビビットなピンクをいれることで渋くなりすぎず華やかに。 ゴージャスな刺繍の半衿を3枚重ね・衿合わせはシャープに・衣紋を大きく抜いて「姐さん」風にしつつも、帯位置は高く。 帯幅も大きくとって「粋」になりすぎないよう、マミさんの本来の上品さとのバランスを活かして。 ヘアは、前髪をセンターでわけて大きなシニヨンヘアに。 螺鈿の大きな簪が映える美しいうなじにうっとり・・・。 メイクは、「切れ長アイライン・唇は薄めに口角をあげて・リップは赤」というリクエストをお伝えして、マミさんにお任せ。しっとりオトナなイメージに仕上げてくれました♪ マミ 妖艶で華やかなイメージを出すためにがっつり付けまつ毛をつけました! 人の手を介して完成するルックは、いつもめちゃくちゃ楽しみで、大船に乗った気分で挑んでおります。 スタイリストろっこちゃんの手腕で、センターパートの盛り髪にしてもらったことが新鮮でした♡ 半衿三枚重ねの着付け、カッコよかったなー。 ろっこ 衣紋を大きく抜いたり、「妖艶」のイメージって一歩間違うと「下品」になりがち。そうならないよう、足し算と引き算。全体のバランスをよく見て仕上げました♪ TSUBAKIAN Style ― brume<ブリューム>佳夕(かせき) マミ 古典柄×モダンワンピースコーデ 普段使いに寄せて 沙綾型というとトラディショナルな印象の地紋ですが、鮮やかなグラデーションにすることできっと新鮮なイメージになるだろうな、と。 得意のワンピース感覚(ワンカラーコーデ)のスタイリングで、普段使いのヒントになるようなルックを作ってみました。 シェイドレースシリーズの半衿と帯揚げに、Tsubakianの今期の新作ファンシーツイード兵児帯。 兎毛フェルトのカチューシャを合わせることで、ツイード兵児帯の温かみとリンクさせて、着物の生地感とのバランスを取りました。 甘くなりすぎず、全体的にエレガントな印象になったかと♪ ヘアは、ウエーブのウィッグをクルクルとピンで留めてクラシカルな雰囲気に。 イメージは「ラッキー嬢ちゃん」高野文子先生の漫画に出てくるデパートガールです♪ メイクはくすみピンクのアイメイク、リップはローズ系。テーマの通り、デイリーに愛用しているコスメたちでまとめました。 ろっこ シャープな印象になりがちな素材を、半衿たっぷり、レース・くすみカラーで柔らかく魅せるという、流石マミさん!なスタイリング。 上品から妖艶まで、イメージを変えて楽しめますね♪ スタイリングアイテム ROCCOYA きもの:brume<ブリューム>佳夕(かせき) 半衿:刺繍:フューシャピンク/カリヴ/ゴールド 兵児帯:疋田源氏香 電(ネオン)/青海波 黒金 帯揚げ:金通しふくれ:ブラック 草履:エナメル四段重ね:オニキス その他:スタイリスト私物 TSUBAKIAN きもの:brume<ブリューム>佳夕(かせき) 半衿:TSUBAKIANシェイドレース スモーキーモーブ 帯揚げ:TSUBAKIANシェイドレース スモーキーモーブ 兵児帯:TSUBAKIAN ファンシーツイード ルビーカカオ その他:スタイリスト私物 着付けポイント ろっこ ろっこやスタイリング(右)では、衣紋を大きく抜いている分、色っぽくなりすぎないように、あえてしっかりと補正を入れています。 帯結びは、リボンのようにキュートにならないように、シャープだけどゴージャスな片流しで艶っぽく。 マミ TSUBAKIANスタイリング(左)の着付けはいつもの自分らしいスタイル。 半衿たっぷり・補正なしで柔らかいラインを出しています。 帯揚げはバタフライ結び、帯はボリューム感のあるアバニコ※結びにして華やかに。 エレガントキュートにも、クールにもスタイリング次第で印象が変わりますね♪ ※アバニコ結び・・・雑誌KIMONOanne.(キモノアン )vol.2【レイコの兵児帯レッスン】に掲載されている帯結び ROCCOYA Style ― brume<ブリューム>夢現(ゆめうつつ) ろっこ テーマは<モガ> シャビーシックな墨色〜生成色のきものを、セピア×ブラックの色合わせでモダンなスタイリングに。 「モガ」・・・モダンガールの略。1920年代に流行したヨーロッパやアメリカの洋装分化を取り入れた、当時最先端の女性のことを指す。 フランスの生地で作ったセピア色の艶感がある薔薇の兵児帯を後見結びアレンジですっきりハンサムなイメージに。 柔らかい着姿になるよう、あえて帯板を抜いています。 太い丸ぐけが帯に沿って美しい陰影を生み出して、どこか儚げな印象に。 半衿、帯締め帯揚げ、草履はブラックで統一して色味を抑えることで、きものと帯の美しさをより引き立てて。 ヘアは、黒髪ショートヘアにクロッシェ帽。 足元をレースにすることで、和洋折衷なイメージと透明感をプラス。 マミ メイクは、モガスタイルには「知的で聡明な雰囲気」が合うのではと思い、ヌーディーなオレンジやベージュを基調にすっきりと仕上げました。 セピア調のシックでクラシカルなスタイリングは、自分でも取り入れてみたいスタイル! 撮影中は、「宝塚でこんな役の人おるよね、主役じゃないけど演技派で、お芝居のキーパーソン。ポスターのポーズはこんな感じ。」と俄然ノリノリで演技派女優気取りになったのが楽しかった。(笑) ろっこ マミさん、すっとした立ち姿が指先まで格好良くて。 本当に観劇しているみたいな時間だった!ポテンシャルが半端ない・・・! TSUBAKIAN Style ― brume<ブリューム>夢現(ゆめうつつ) マミ 古典柄×モダンワンピースコーデ...